地中海の小さな町から、こんにちは。ガイアフィールドの、一番遠隔地からのリモート社員・森口と申します。
今年も、日本・欧州の不動産事情やトレンドなども交えた、ガイアフィールドならではのオリジナルな情報をお届けします。
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あの頃想像した未来が今!?最先端のスマートハウス事情
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<スマートハウスについて知っていますか?>
メルマガでは「スマート家電(IoT家電)についてお話ししましたが、今回のブログではそうしたスマート家電の集大成ともいえる「スマートハウス」についてお話したいと思います。
インターネット接続に対応したスマート家電は、「IoT(Internet of Things)家電」とも呼ばれ、気が付くと既に生活の中で見慣れてきたものが増えてきました。このスマート家電の発展形ともいえる「スマートハウス」とは、現時点でどこまで進んでいるかご存じでしたか?
また、スマートハウスを調べている中でちょっと面白い「昔の未来予想図」も見つけたので、そちらも合わせて最後にご紹介したいと思います!(笑)
■ そもそも、「スマートハウス」とは?
まず、近年の進化がすさまじいスマート家電は「インターネット接続対応になっている家電」で、家事の軽減やより便利な使い勝手になったと同時に、従来の家電よりも省電力だったり、実際の消費電力や電気料などをリアルタイムで計測表示できるため節電も期待できます。
それらのスマート家電が揃えば「スマートハウス」になる、と思いがちですが、実は当初のスマートハウスの出発点は違ったようです。
このスマートハウスが提唱されたのは1980年のアメリカでした。当初のスマートハウス構想は「太陽光発電システムや省エネ機器などを備えた住宅」を指すものとして、将来の”省エネ”ができる家としてスタートしたものだったようです。
しかし、インターネットの発展や進化、それに伴う家電製品との融合により、今では「IT活用により家全体の家具家電をコントロールし、家全体のエネルギー(電力)をコントロールしていく」のが、現在のスマートハウスの基本となっています。
<スマートハウスは、どんどん進化中!>
■ 最先端スマートハウスは、今どこまで進んでる?
家電がインターネット接続対応の”スマート化”したことで、それぞれの遠隔操作が可能になりました。
現在のスマートハウスでは、そう言ったリモート操作を一元化するスマートリモコンによって、複数のスマート家電を一元管理することができます。
様々な家電を操作する物理的なリモコンの代わりに、携帯電話のアプリケーションなどで遠隔操作ができるようになったことで操作の簡略化や軽度化、スマートリモコンの中核ともなるAIのアシスタントが「まるで個人秘書のように、家の中の采配を奮ってくれる」ことさえ可能になりました。
こうしたスマート家電のコントロールによって家事が便利になるばかりではなく、スマートハウスとしての真骨頂は三つの電力に対するアプローチです。
一つ目は徹底した「省エネ」を行うこと。全ての家電をコントロールすることで、消費電力を計算し電気量の「見える化」を行い無駄な消費をチェックしたり、時間によって電力料金が安い時間などに作業時間を割り振るなどの調整も可能です。
二つ目に、太陽光発電などによる自宅での電気量を作る「創エネ」力です。物件によっては消費光熱費の80%をまかなえるという計算もあるようなので、物件の環境や状況に合った発電環境を整う事がスマートハウスとしての必須条件です。
最後の三つ目は、自家発電が可能になった状況での「畜エネ」をすることで、自宅の電力を賄うだけではなく、2016年以降の電力の自由化による売買も可能になったことです。また、蓄電池の性能向上や多様化によって「電気自動車の電力も家庭内の電力に組み込む」ことさえ可能になりました。
太陽光発電は自宅に設備さえあれば可能ですが、以前に比べて太陽光発電の設備設置にかかる費用がだんだん手頃になって来たため始めやすい環境となってきました。特に、2024年は国や神奈川県を始め各地方自治体でも助成金などの補助が出るケースがあります。もし神奈川県で設置検討する場合はこちらを詳しく見てみてください。(2024年度は既に締め切りされてました。各種条件アリなので再開時などに興味があれば要チェック!)また、ご相談などある場合は、是非お気軽に弊社までお問い合わせください。
■ スマートハウスの未来展望
このスマートハウスの大規模版なのでは?とも想像できる、「スマートシティ」計画も実際に始まっています。
既に多くの人がご存じだと思いますが、トヨタが静岡県裾野市に建設中の「Woven City(ウーブン・シティ)」は、トヨタが研究中の技術や様々な試験的サービスなどを実践・実証・導入するためのスマートシティになるそうです。
もちろんその中の居住部分にも様々な最先端技術が使われていく予定とのこと。当初はトヨタの従業員が居住して、様々な最先端技術を日常の中で体験して、フィードバックを行っていくようです。
「自動運転の車が走る町」、「カーボンニュートラルの建材を使用」、「水素燃料電池の車やそれを供給する水素ステーションの建設」、「地下に物流用の通路が」…などの計画の片鱗を聞くだけでも、夢の町のように感じます。
■ スマートハウスのデメリット
全てが昔の夢のように進んでいる「スマートハウス」ですが、もちろん現時点で心配な点もあります。
ただ、従来のオール電化住宅では電力会社から供給される電気のみに頼っていましたが、スマートハウスでは「省エネ」「創エネ」「畜エネ」のシステムにより、電力供給面での安心感は格段に増しました。
現時点でのスマートハウスのデメリットとしては、インターネット接続に対応している分、外部からのハッキングや不正アクセスなどの「セキュリティの問題」がどうしても存在します。家中のシステムがインターネットを通じてコネクトしているため、ハッキングされた時には全滅してしまう心配もゼロではありません。
例えば、屋内や屋外のカメラと接続している場合は自分での確認が容易な分、ハッキングされてしまった場合は丸見えになってしまうという防犯上の問題も抱えてしまうわけです。
インターネット面のセキュリティにおいての対策は、自分でできるパスワード管理の徹底などのほかに、導入時に考え得る脆弱性をピックアップできてファイアーウォール対策を取ったり、時折のアップデートや補修なども視野に入れて、インターネット関連にも強い住宅設備業者との協力体制が必要になるでしょう。
■ それでは見てのお楽しみ!昔の未来予想図と今の比較
さて、今回スマートハウスの情報を探している中で偶然、あまりに面白い「昔の未来予想図」を発見したので是非ここでシェアしたいと思います!
こちらは『1900年に考えた、世界が2000年になる方法』というページを「ナショナルジオグラフィック(スペイン版)」で見つけました。
1900年代の当時のフランス人が考えていた「2000年になったらこうなるだろう」という絵が大変面白い物でしたので一緒に見ていただければと思います。
<こんな自動掃除機が2000年に!?>
こちらの絵では、掃き掃除と拭き掃除をするロボット掃除機をメイドさんが操っている様子です。なんだか余計に面倒そうですが当時の発想では最先端だったのでしょう。でも、今のロボット掃除機は小回りが利いてメイドさんが操作する必要もないので、想像していたものよりもずっと便利ですよね。
<こちらはビデオ電話ができるシステムの模様>
映写機と音声装置を足ペダルまで使って操る技師さんを従えて、映画のような画面の通話相手と、マイク片手にお話するのはお金持ちっぽいですね。(笑)でも通話相手はマイクを持ってないので、なんだか一方通行みたいな感じもしますが。まさか「広く一般的に」手のひらサイズの画面で相手の顔を見ながらお話しできるようになるなんて、当時からならビックリするだろうな~と改めて感じます。
<当時の放射能に対する夢が凄い!>
「放射能の暖炉」を囲んで団らん、という点だけで、ほぼ様子は1900年と同じという感じですよね。でも、1900年の人にとって、当時の放射能はすごく新しくて希望のある存在だったんだなということが分かります。
少し「スマートハウス」から脱線しましたが、昔は想像しなかった未来の上に今自分が立っていると思うと、面白いですね。そしてスマートハウス、スマートシティと更にどんどん私たちの想像を超えていく未来が近づいて来ているんだなあと、ワクワクしますね。
今後も、欧州ならではのエピソードや欧州にかかわらず世界や日本の不動産関連・建築にかかわる情報を、ブログとメルマガで、引き続きレポートさせていただく予定です。こちらのブログでは写真など多めに載せていきますので、ご興味がありましたら是非引き続きお立ち寄りくださいませ。
それではまた、メルマガとブログでお会いできれば嬉しいです!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。