欧州のクリスマスマーケット・レウス編

 

地中海の小さな町から、こんにちは。

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欧州のクリスマスマーケット・レウス編

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12月になり、ヨーロッパ中が既にクリスマスムードに包まれています。

大きな町はもちろん、どんなに小さな町でも、それぞれに思い思いの趣向を凝らしたクリスマスのデコレーションに力を入れています。

私のいるスペインは、昔ながらのキリスト教国のため、特に力が入っています。

中心部のイルミネーションは、それぞれの地方自治体が一番力を入れているものです。その出来によって、「今の村長さんは分かってる!」「新しい町長さんはイマイチかも…」「今の知事はちょっと革新的すぎるのか…」などと巷での評判に影響するため、実は政治的にも手を抜けない重要な年間行事の一つでもあるのです。

 

という事で、今日はスペインの地中海沿いにある「レウス(Reus)」という小さな町の、クリスマスマーケットをご紹介します。

この町は、サグラダファミリア教会を設計したガウディの生まれ故郷でもあります。



力が入った、中心部のクリスマスデコレーション 

 

<Reusの町の大通りにあるクリスマスデコレーション>

 

大きなクリスマスツリーにつけるオーナメントを模した、巨大なイルミネーションは、時間で模様や色が変わる仕掛けに。こちらの巨大オーナメントの中をくぐると、テーマのあるスノーボールのようなドームがいくつも並んでいました。

「大晦日の夜」、「クリスマスのプレゼント」、「ナシミエントNacimiento(キリスト生誕の瞬間のフィギュア)」などといったクリスマス関連のイメージが、美しく表現されていて、クリスマスへの期待感をあおります。

 

<こちらは「ナシミエント」のドーム。周囲にはたくさんの天使が。>

 

町のメイン通りのクリスマスイルミネーション

 

<趣向を凝らしたイルミネーションには、かなり力が入っています>

 

この時期の町のメイン通りには、夕方の仕事終わりをめがけて多くの人が集まります。クリスマスデコレーションやクリスマス準備の買い物を兼ねて、いつもよりも多くの人が歩いています。スペインでは、クリスマス前の買い出しが特に盛大です。スペインのクリスマスは、カトリック信者のための宗教行事でもあり、家族や親族が集まる一大イベントでもあるので、一年で一番力が入る行事と言ってもよいでしょう。(日本の元旦のような雰囲気かもしれません。)

日本とは違って、24日はそれぞれの家庭で家族揃って夕食を取るために、お店などは特に早めに閉まります。いつもは深夜まで開いているバーやレストランも、この日は早めのオーダーストップになるので注意が必要なのです。



この時期にしか出ない、クリスマスマーケットは・・・ 

 

<プラサマヨールのクリスマスマーケット>

 

市役所前のメイン広場には、大きなツリーの周囲をぐるっと囲むようにクリスマスマーケット(Mercadillo de Navidades)が並んでいました。

今年のクリスマスマーケットで扱っていたのは、クリスマスの飾り物やクリスマス用にデコレーションされたクッキー、真紅のポインセチアや、ハンドメイド製品などです。特にクリスマスの飾り物としては前述の「ナシミエント(キリスト生誕の瞬間のフィギュア)」が有名です。様々なサイズのキリストの親子像だけではなく、イエスが生まれた馬屋はもちろん、そこに居ただろう人や動物たち、山や川などを含むその周囲の村や町全体まで再現していく家庭も多いようです。

 

<マーケットのお店で。家や水車など、当時と思われるフィギュアが>



レウスで見かけた他のマーケット

 

クリスマス関連が集まるクリスマスマーケットだけではなく、手作りのものや工芸品を売るマーケット(Mercadillo Artesano)も出ていました。ここでは、手作りのろうそくや自然派の石鹸、スペイン産羊毛で作られたニットの数々や皮革製品、アーティストの作ったアクセサリーなども売られていました。

 

<こちらが手作り系のマーケット。細かくお見せできませんが、素敵なものがたくさんありました。>

 

ちなみにこのレウスが位置するスペイン・カタルーニア地方には、この地域独特のクリスマスの風習があります。24日の夜にプレゼントが「カガ・ティオ」という毛布をかぶった丸太の人形の下に置かれる、というものです。

 

<こちらが「カガ・ティオ」>



この「カガ・ティオ」も、このカタルーニア地方ではクリスマスのデコレーションとして欠かせないものになります。こちらもクリスマスマーケットにたくさん並んでいました。家庭では、この「カガ・ティオ」を暖かい日のそばの一番いい場所でクリスマスまで大事にして、クリスマスの日にプレゼントを出させるために子供たちが「棒で叩く」(!?)らしいのです。その後は普通に薪にされちゃうらしいので、初めて聞いた時には面白い風習だなあ~と思ったのを思い出します。(笑)

地域が変わると、クリスマスと言っても飾りや内容もかなり変わってきます。ちなみに、スペインでは実はこれまでサンタクロースはそんなに有名ではありませんでした。その理由は、プレゼントをくれるのがサンタクロースではなかったからなのです!(これについてはまた近日中に、このブログでお話しします。)

 

という事で、今回はスペインの小さな町・レウスのクリスマスマーケット(Mercadillo de Navid)を覗いてみましたが、いかがでしたか?日本のものとはかなり違う感じかと思います。

またカタルーニア地方のレウスというローカルな場所ならではの、クリスマスの雰囲気は伝わったでしょうか?

 

また今後も、こちら独特のエピソードや不動産関連・建築にかかわる情報をブログとメルマガで、引き続きレポートさせていただく予定です。

こちらのブログでは、今後写真なども多めに載せていきますので、ご興味がありましたら引き続きお立ち寄りください。

またメルマガとブログでお会いできればうれしいです。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。