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地中海の小さな町から、こんにちは。ガイアフィールドの、一番遠隔地からのリモート社員・森口と申します。
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今年も、日本・欧州の不動産事情やトレンドなども交えた、ガイアフィールドならではのオリジナルな情報をお届けします。
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聞いたことがあるかも?世界いろんな不動産ローンの話
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「とうとう一軒家を購入します!」
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「終の棲家として、マンションを購入することにしました。」「やっと自分の希望の家を建てることになりました~。」
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家の購入はワクワクするものですが、一生涯の支出や収入など将来のことを細かく考えたり、様々な面も考えなければいけないことが出てきます。
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そこにはワクワクだけでは終わらない、
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いろいろと考えなければいけない不安要素も出てきてしまいます。
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その一つが、やはり「住宅ローン」のことではないでしょうか?
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さて、購入するのが新築でも中古でも家やマンションなどの不動産を購入する場合、「銀行の不動産ローン」を利用する方が多いと思います。
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かくいう私も、30代で35年ローンを申し込みました。(組んだとき、やっぱり少し震えました……)
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さて日本の場合、ローンの説明を受ける際には、銀行で詳しく説明を受けると思います。
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ローンの種類や、年末調整の際に必要になる控除のこと、そして実際に自分が組むローンの金利など、さまざまな説明を受けます。
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さて、こうした不動産に関わるローンは世界共通だと思っていませんか?
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実は国によって金利はもちろん支援や制度がちょっと違ったり…ということがあるのです。
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(私も、スペインに来て驚いたことが。こちらは後述します!)
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ちなみに私がローンを組んだ当時にいちばん気になったのは、「ローンを払っている途中、払えなくなった場合はどうなるの?」ということでした。
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■ 日本の住宅ローンは、変動金利が主流で「借主責任」が徹底
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国内のそれぞれの銀行で審査を受けて、購入する物件を担保にして、金利(固定か変動)を選びます。どちらかというと変動金利が主流です。
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返済期間は20年から35年ぐらいが一般的です。
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そして、私が気になっていた払えなくなった場合の話ですが、住宅ローンを1~2回滞納しても一時的と判断されれば、特に問題はないそうです。
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ただし、滞納した分のローンには後日、追加の金利が追徴されます。
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そして、もし3回以上滞納し続けると、金融機関から「催告状」が届き、”返済能力に問題あり”と判断されます。
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この時点で信用情報機関に事故情報として記録が残ります。この信用情報は、クレジットカードやほかのローン契約などの際に参照されるため、
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以後の審査が厳しくなります。
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その後も滞納し続けると、半年ほどで「期限の利益損失通知」が届きます。これにより、分割返済の権利を失い、残債を払えない場合は、
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高利の借金を重ねるか自己破産という制度を検討することになります……。
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■ アメリカの住宅ローンは、金利によって借り換えが積極的
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アメリカでは、圧倒的に「30年固定金利」が主流となっています。ただ州によって制度などが若干変わるそうです。
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が、多くの州で、住宅ローンが返済不能になって家を手放しても残債は個人に請求されない「Non-Recourse(ノンリコース:非遡及)」
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扱いとなって借主が保護されています。(日本はリコースで逆です。)
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更にアメリカでは「頭金額によって政府保証がつく(FHAローン)」「頭金0の軍人向け(VAローン)」「高額物件向け(Jumboローン)」
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など属性によってローンの種類が豊富です。金利によっては借り換えが頻繁に行われています。
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こう見ると、アメリカの住宅ローンは一般的には借主が保護されているように思われますが、以前問題になった「サブプライムローン」は、
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「今後も家の価格が上がる」ことを見込んで、ローンを証券化して世界中に売り出したことで大きな問題となりました。
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何より、このサブプライムローンは借主への審査が甘く、収入が低く支払い能力が低い層にも大々的に貸し出されため、
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早々に予想に反して仕組み自体が破綻したことで大問題となったようです。
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■ オーストラリアの住宅ローンは、独自の制度が特徴的
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オーストラリアの住宅ローンは、変動金利が優位なのは日本と同じですが、日本とは違う「オフセット口座」との
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抱き合わせの制度がとてもユニークです。
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このオフセット口座は、住宅ローンと紐づいた普通預金口座で、その預金残高がそのままローン残高と相殺されます。
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これは繰り上げ返済と同じ効果があるのに、普通預金はいつでも引き出せます。返済額は変わらない代わりに利息が減り、
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税制上も利息軽減は非課税扱いになり、大変お得です。その代わり、審査はかなり厳しいと言われています。
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■ フランスの住宅ローンは、借主保護が手厚い
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フランスの場合は、全期間固定金利が主流です。そしてフランスの銀行は返済比率を厳格に管理していて、
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総返済負担は収入の約30〜35%以内が一般的な基準とされています。実はフランスでは外国人の不動産購入が多いため、
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非居住者向けのローンがかなり整備されています。これは非居住者向けローンでも総返済負担が厳格に管理されています。
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そしてローンの契約には専門の生命保険加入がほぼ必須とされ、審査の一部条件とされています。
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全体的にフランスでは、借主保護の観点から日本よりも「借りすぎを防ぐ」性格が強いようです。
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■ スペインの住宅ローンは、「滞納」があると怖い…
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スペインでも住宅ローンは基本的に日本と同じですが、実はフランス同様に外国人の不動産購入が多いため、
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非居住者向けのローンがかなり整備されています。
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スペインでローンが滞納された場合、基本的には日本と同じ流れをたどります。が、最大の違いはローンを組んだ銀行によって、
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競売後もローンの満額がそのまま残る仕組みになっていることです。
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銀行は差し押さえた物件を競売にかけますが、その売却代金はすべて銀行に支払われます。その結果、ローン契約者は家を失い、
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なおかつローンの残債も残るのです。この制度は、EUからも「銀行優遇が過ぎる制度」として、かなり以前から改定を求められています。
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今回は、世界の不動産ローン制度の比較のお話でした。同じ住宅ローンでも、国によっては制度が違ったり政府としての姿勢が違ったりします。
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日本を基準にすると、細かい部分などで日本より厳しかったり、日本より借主が優遇されていたり…と、
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「この国だと、私の審査が下りないかも…」とか「もしこの制度が日本にあれば…」と考えちゃったことも。
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(個人的には「オフセット口座」が気になりました!笑)
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ほぼ共通と言っていい不動産ローン制度ですが、もし海外投資や移住でローンを組む際には、必ずその国の住宅ローン制度のチェックを
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忘れずにしてくださいね。
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今後も、欧州ならではのエピソードや欧州にかかわらず世界や日本の不動産関連・建築にかかわる情報を、ブログとメルマガで、
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引き続きレポートさせていただく予定です。こちらのブログでは写真など多めに載せていきますので、ご興味がありましたら
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是非引き続きお立ち寄りくださいませ。
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それではまた、メルマガとブログでお会いできれば嬉しいです!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
