
今夏、スペイン・ポルトガルのイベリア半島の多くの地域で大規模な火災が発生しており、歴史的にも大被害が出ました。
この火災は、夏場の乾燥や熱気によるものもあれば、放火によるものもあったことで、
被災した人たちにとっては自然だけでなく隣人さえ信じられない状況が起こり、様々な大混乱を招いた地域もあったそうです。
また、火事のほぼ知識がない状態で消火活動にボランティア参加し、活動中に亡くなった方が実は多かったのです。
これはスペインならでは?とも感じましたが、実は日本でも意識次第では同じ状況もあり得ます。
わたくし事ではありますが、私は移住してからスペインでの水害・火災を目の当たりにし、更に停電や断水を結構頻繁に
体験してきました。突然、「これから停電らしい」や「今もう水が出てないらしいよ」というご近所さんの一言で知り、
大慌てしたことは何度もあります。(汗)その経験から、我が家では常にトイレ用に8Lボトルの水が常に控えており、
ミネラルウォーターはちょっと多めに備蓄、予備用の充電器は必ず常に100%にしています。
日本は、毎年大きな台風を経験するばかりでなく歴史的にも大地震をいくつも体験してきたことで、国民レベルまで
防災意識が深く広く浸透しているのは本当に素晴らしい点だと心底感じています。
今回は改めて、日頃の防災知識や対策、意外に知られてないちょっとした防災ライフハックについてお話ししたいと思います。
■ 防災知識と防災情報はどこで?

日本では地方自治体などからの情報だけではなく、日頃から様々な場所で防災関連情報が取得しやすい環境です。
日常的に普段から気軽にいろんな防災関連の情報に触れておくことを積み重ねて知識にし、いざという時にふと
思い出す効果も期待できますので、ながら見程度でも幅広く情報に触れておくことを試みることをお勧めします。
最初にチェックしておきたいのは、自分の住む場所の情報です。弊社のある川崎市の防災ポータルサイトでは
避難情報や防災マップなどを確認できます。また国の対策を知りたいなら内閣府のページも参照できます。
また実際に「何かが起こった」際には、デマやフェイクニュースの心配もあります。そういった時のために、
公式HPや公式SNSを登録しておくのも大変有効だと思います。
更に、「警察庁警備部災害対策課」(X)では、日々の生活の中で気になる、ちょっとした防災知識を発信しています。
いざという時に自分を守る方法は、自衛隊が「ライフハックチャンネル」(HP)で面白く(!)紹介してくれています。
最近ではいつもの無印らしいイラストで無印良品では「いつものもしも」(HP)という防災特集を組んでおり、
防災時にも役立つ製品の使い方などを紹介したアイラップ(iwatani)公式(X)や、アイリスオーヤマ(HP)などの
大手企業でも、防災グッズ情報を交えて情報発信をしています。
私は今回のスペインの火災報道を見ながら、「ここで火災が起こったら…」と想像して、改めて火災時の避難経路と
自家用車の防災準備を見直しました。またNHKの「火災の初期消火」についての情報が大変参考になりました。
検索がてらに、興味をもって探すと、もっと出て来ると思います!(実は私もハマってます。)
■ 避難経路と防災備品の見直し

災害が起こってから考え始めるのではなく、防災として「起こる前に」考えておくのが大事…というのを改めて感じます。
過剰に心配し過ぎる必要はありませんが、せっかく備えをしているなら意識もアップデートをすることで、そうした準備や
装備を活かすことができると思っています。
住んでいる場所や職場からの避難経路は確認できてますか?
日本の友人はイベントみたいな感じで定期的にチェックしているとのことで、防災意識の高さを感じました。
また職場や地域の避難訓練には、積極的な参加をお勧めします。仮に体験することで、いざという時の落ち着きが違います。
ちなみにスペインで私が体験したのは「テロが起こった際の避難訓練」でした。これには最初に「科学物質がまかれる
可能性があるので、袖または服の裾を口に当てて移動する」「煙が発生している場合は、姿勢を低くして移動する」
「銃撃の音が聞こえたら一度止まって動かないでおく」といったような、日本の避難訓練とはちょっと違ったアプローチ
だったのに驚いた覚えがあります。
また防災装備の中の食品系は期限もあるのでチェックがてら一年に一度程度、入れ替え兼ねて見直してもいるとのこと。
防災グッズは様々なセットやものが売られてますが、自分の必要なものがきちんとそろっているかを今一度確認してください。
これは知人の話なのですが、救急箱のアップデートを忘れていたため、実際にちょっとした切り傷に絆創膏が欲しいのに
包帯しか出てこなくて大変困った…という人もいました。(私も絆創膏をすぐ確認しました。苦笑)
■ 【防災ハック】 賞味期限を越えた「備蓄水」は飲めますか?

これは震災や台風などに被災した人から多く寄せられたトピックだったようです。
結論から言うと「飲めます!」。なので、もし賞味期限を過ぎていても、絶対処分はしないでください。
日本ミネラルウォーター協会事務局長曰く、「水の賞味期限は、表示された容量が確保できる期限」なんだそうです。
ペットボトルのミネラルウォーターに表示してある期限は、長期の保存期間中に容器を通じて水が蒸発し、表示量が
担保できなくなるために設けられた期限なだけなのです。
食品の製造・販売には、食品衛生法や食品表示法などの様々な法律を遵守する必要があり、その一つが「計量法」で、
表記した容量を守らなければ計量法違反となるための「賞味期限」となっているのです。
ただ、保管の問題からペットボトル内で変質したりする可能性もあるかもしれないため、そういった場合は
手洗いなどの生活用水として使うことをお勧めします。期限を過ぎたもののラベルを除去して保存しておけば、
期限切れかどうかも明確にできると、警察庁警備部災害対策課でもお勧めされてました。
さて、今回の防災対策についてのお話はいかがでしたか?ささやかな「きっかけ」になれば嬉しいです。
まだ来ない災害に対して気にし過ぎて神経質になる必要はありませんが、可能な限り対策ができていると何かと安心です。
私は半分楽しみながら、自分なりのエマージェンシーリュックをスペインでアップデートさせています。
防災グッズが豊富な日本に帰省の際にもチェックをするのが楽しみです。
今後も、欧州ならではのエピソードや欧州にかかわらず世界や日本の不動産関連・建築にかかわる情報を、
ブログとメルマガで、引き続きレポートさせていただく予定です。
こちらのブログでは写真など多めに載せていきますので、ご興味がありましたら是非引き続きお立ち寄りくださいませ。
それではまた、メルマガとブログでお会いできれば嬉しいです!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
