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欧州のクリスマスマーケット・ウィーン編

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前回に引き続き、今回は12月特集という事で建築関連とは離れてしまいますが、欧州のクリスマスマーケットについてお話ししたいと思います。

クリスマスマーケットはこの時期ならではのイベントですが、キリスト教国圏では一番力の入るイベントで、実は家を建てる際に「クリスマス時にはここに●●を飾る」という形で考えられているケースもあるんだそうです。

一度、正面玄関のドア付近に見慣れないフックがあったのでその家主さんに尋ねたところ、「ここはクリスマスの飾りをつける場所なので、最初からついているのよ」とのことで、クリスマスだけのために!?とちょっと驚いたことがありました。

なので、デコレーションもそうした仕様に合わせたものなども地方や地域によってあるんだそうです。

 

さて今回は、オーストリアのウィーン編です。

写真はパンデミアのかなり前になりますが、欧州でも有数のにぎやかさを誇るクリスマスマーケットの様子を感じてくれると嬉しいです。

 

ウィーンのクリスマスマーケット

 

<市役所前のクリスマスマーケット>

 

ウィーンには、いくつものクリスマスマーケットが立ちます。そして、場所によってそれぞれ特色が出ているので、実はいくつ回ってもそれぞれが楽しめます。

それぞれのマーケットに並ぶのは、やはりクリスマスマーケットらしくクリスマスにちなんだ飾り物や工芸品です。

特にオーストリアらしさが出ているのは、繊細なデコレーション系です。キラキラとしたクリスタルのオーナメントや、金糸や銀糸、レース、精密な刺繍などで彩られたテーブルクロスやテーブルランナー(テーブルの中央に飾られる帯状のもの)も素敵でした。特に、オーナメント系は細工が繊細で見ているだけでもワクワクします。

<キラキラのオーナメントに、木製の可愛い表情の人形も>



ウィーンのクリスマスマーケットで、チェックすべきデコレーションは?

 

オーストリアはドイツが近いため、ドイツっぽいものもたくさん見かけました。

ドイツのクリスマス、と言えばバレエの演目で名高い「くるみ割り人形」。

もちろんたくさんのくるみ割り人形が売られていました。(本当にくるみが割れるものも、割れないものも含めて。)

 

そして、クリスマスと言えば「イエス生誕のフィギュア」。

スペインでは「ナシミエント」と呼ばれますが、ドイツでもたくさん売られていました。

ウィーンではスペインと違って、「聖母マリア・ヨセフ・赤ちゃんのイエス」という3点セットが多かったです。(スペインのナシミエントのセットは、また後日詳しいサンプルをお見せする予定です。)

こちらもオーストリア、そしてウィーンらしさが出たものもあるので、一つ一つ見ているだけでも飽きません。

先日ご紹介したレウスのナシミエントでは、ハッキリとした色合いのカラフルなものが多かったのですが、こちらのウィーンのクリスマスマーケットではシンプルで落ち着いた色合いの、美しい木目調のものが大変素敵でした。

 

 

また、スペイン同様に聖家族を囲むサブキャラ系(天使、ロバ、羊、羊飼い…など)の可愛いものも多いので、気に入ったものを選んだり探すのも楽しいです。私もこちらで可愛い羊を見つけてしまい、単独で購入しました。

 

そして、フランスにも近いので「聖ニコラス」(サンタクロースのモデルとなった聖人)風の飾りも多く見られました。

私たちのイメージのサンタクロースは赤と白が定番ですが、聖ニコラス風はいろんな色のものがあるのが特徴です。緑のローブを着ているものや、オレンジや茶色のトーンのものなど。これは他ではあまり見られない特徴かもしれません。

ちなみに私は、オレンジ色の小さな「聖ニコラス」さんをこちらで一目ぼれして、衝動買いしました。

 

<このサンタさんは既に十数年選手で、今も我が家で>

 

クリスマスマーケットを回るなら・・・

 

ウィーン市内にはたくさんの場所でマーケットが立ちますが、私のお勧めは「シュテファン大聖堂の周囲」、「市庁舎前」、「博物館の集まるマリアテレジア広場」です。

 

<イルミネーションを見るだけでわくわく>

 

シュテファン大聖堂は屋根が美しい由緒ある教会ですが、その周囲に並ぶクリスマスマーケットには昔ながらの繊細な飾りや、手仕事の光る工芸品などクラッシックなものが多かった気がします。

市庁舎前はのクリスマスマーケットは、まずイルミネーションが大変美しいので、遠目から近づいていく様子を愛でも楽しめます。こちらのマーケットで、私が行った時には食べ物がかなり充実していました。できたてのアーモンドの砂糖掛けやパンの中にスープを入れたものなど、思い出してもう一度食べたいものばかりでした。

そしてマリアテレジア広場周辺は、お洒落なハンドメイドの木製品の小物や小さな家具、オリジナルなデコレーションが本当に素敵で目を惹きました。ここは大変クリエイティブなものが多いので、見ているだけでも勉強やいろんなヒントになりました。

 

クリスマスマーケットでのひそかな楽しみは・・・ 

 

クリスマスマーケットでは、現地らしい食べ物や飲み物の屋台も出ています。

現地独特のクッキーや砂糖菓子、地元のパン、プリッツエル、ピクルスや山わさびが添えられたソーセージなど、ウィーンならではの味が楽しめます。中欧・東欧で見られる焼き立ての「煙突パン」なども大変美味しい一品です。(「煙突パン」の写真は、また近日中に!)

 

その中で私の一番のおすすめは、オリジナルカップで提供される「ホットワイン」です。こちらのリキュールとスパイスを使った体の温まる、この時期にぴったりの飲み物です。

このホットワインは、オリジナルのカップで提供されます。その年やそのマーケット場所ならではのオリジナルカップは、実はひとつのコレクターズアイテムにもなっています。毎年デザインがアップデートされていくので、確かに集まっていくと楽しくなります。

その場でカップを返せば、デポジット分のお金が返金されますが、そのままそのカップを持って帰ることもできます。

寒い時期なのでついつい何度も飲んでしまったのですが、やはりお酒ですので注意は必要でした。(笑)

<私はもちろん、カップを持って帰りました!>



さて、ウィーンのクリスマスマーケットの様子はいかがだったでしょうか?

実は私はウィーンのクリスマーケットが気に入りすぎて、日本から二回も訪れていました。(毎年は無理でしたが。)

欧州の各地のクリスマスマーケットは歴史的に古いものも多く、そういった伝統的な雰囲気も感じられたりもします。

ウィーンのクリスマスマーケットも昔から続くものらしく、並ぶ品ぞろえで「昔からこれを飾っていたんだ~」という様なノスタルジックさを感じさせてくれました。

最近は日本でもクリスマスマーケットが盛り上がっていますので、これを機会にぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか?

 

また今後も、欧州ならではのエピソードや不動産関連・建築にかかわる情報をブログとメルマガで、引き続きレポートさせていただく予定です。

こちらのブログでは、今後写真なども多めに載せていきますので、ご興味がありましたら引き続きお立ち寄りください。

またメルマガとブログでお会いできればうれしいです。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。