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欧州のクリスマスマーケット・プラハ編
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前回に引き続き、今回は12月のクリスマス特別編という事で、欧州のクリスマスマーケットについてお話ししています。
欧州のクリスマスマーケットの大半は、11月から12月25日まで(場所によっては翌年1月6日まで)開かれることが多いです。このクリスマスマーケットが終われば、多くのお店ではバーゲン時期に突入します。
さて今回は、チェコのプラハ編です。
こちらもパンデミア前に、クリスマスに近い時期に訪れる機会がありましたので、その時の体験を共有させていただければと思います。ちょっと建築関係から離れてしまっていますが、クリスマス時期の雰囲気と歴史を感じさせるプラハの美しい街並みを一緒に感じていただければ嬉しいです。
プラハのクリスマスマーケット
<夜のクリスマスマーケット>
今は「チェコ共和国」と呼ばれるこの国も、以前は共産主義の「チェコスロバキア」という地域でした。
1989年の革命により、「チェコ」と「スロバキア」に分かれて、現在はEUに所属する国の一つとなっています。
当時の様々な闘争の爪痕は町のそこかしこに残っており、様々な政治闘争と共産主義の中で古来の美しい街並みを守るためにプラハの人々が大変な苦労をしてきた、という背景があり町の美しさを語る際にはどうしてもそこに触れざるを得ないそうです。
さて、クリスマスマーケットは町の大小ある広場や大通りにも立ちますが、その中でも大きなクリスマスマーケットが立つのはプラハの市街地にある中央の広場です。多くのレストランやバーなどもたくさん集まっている地区のため、通常でもにぎやかで人が多く集まっていますが、クリスマス時期は特にその華やかさとにぎやかさが際立ちます。
広場で特に目を奪われるのが、プラハの旧市庁舎にある「天文時計」です。
観光名所としても名高いこの天文時計は、月や十二星座などの星々の運航を表す線を金の繊細な装飾で表した文字盤に、天使や様々な装飾がされた大変美しい大時計ですが、なんと14世紀ごろに作られたものらしいです。その後修復などを何度か経て、約600年間も動き続けているんだそうです。この時計は本当にしばらく見入ってしまうほど美しいものでした。
<600年以上も動き続ける、プラハの天文時計>
そして何よりも、広場中央にそびえたつ、力の入った巨大なクリスマスツリーが見ものでした。
こちらの装飾は毎年様々な趣向が凝らされているらしく、現地の方によると「多分、東欧一だよ!」と力が入り、かなり自信があるようでした。(地元愛はどこも強めですね。笑)
<この年は、いろんな「光の窓」が飾りになった幻想的なものでした>
プラハのクリスマスマーケットで印象深かったもの
<駅の近くの広場にあった、クリスマスマーケット>
美しいキリスト生誕のフィギュア、天使の飾り、ツリーのカラフルなオーナメントなどの様々なクリスマスデコレーションが並ぶのは、他のクリスマスマーケットと同様でしたが、プラハのクリスマスマーケットの特色は地元の食べ物のお店が多かったのが印象に残っています。(私のお腹がすいていたのもあります・・・)
地元のソーセージやアーモンドの砂糖掛けのスナック、プラハ風のフライドポテト(ハーブいっぱい!)など、通り過ぎることがしがたい屋台フードがとにかくすごかったです。こちらでも寒さのためかホットワインやコーヒーの屋台が人気でした。
そして、豚の丸焼きや牛の丸焼きの屋台がちょっと迫力でした。
香ばしい匂いの中、大きな串に刺さった巨大なお肉の塊がぐるんぐるんと火で焙られているのには食欲が刺激され過ぎました。(もちろん食べました。美味しかったです。)
<ブレてますが、切り取られ続ける大豚の丸焼きです>
そして、食欲が刺激されるのは甘い匂いにも同様です。
前回のブログ記事のウィーン編でもお話ししていた「煙突パン」は、プラハでも絶賛販売中でした。
<棒にぐるぐる巻かれて焼かれた、煙突パンのお店>
これが本当に甘い魅惑的な匂いで、クリスマスマーケットだけではなく街中にもあり、見かけるたびに買ってしまう、私にとっては大変危険なもので。。。焼き立ては美味しすぎました。私は特にシナモンシュガー味がおススメです。
<こんな風に、くるくるしたパンをちぎって食べます>
【クリスマス番外編】実はプラハの地ビールが旨い!
さて、クリスマス情報から少し逸脱しますが、プラハでの耳寄りな情報を一つ。
プラハと言えばあまりイメージがないかもしれませんが、実はビールが美味しいのが密かに有名です。
路面店のバーのサーバーから提供されるビールも、もちろん美味しいのですが、狙うべきは「地下」のビール樽。
プラハの近郊にはいくつもの地ビール工房があり、そこから期間限定で納入される新鮮な「生ビール」が絶品です。
ただ、消費期限が1~2週間以内とかなり短く納入量も限られているので、「知ってる人しか飲めない」ビールなのです。
とあるバーでは、路面店では通常仕様のビールを普通に提供し、知っている常連達が集う地下のバーでのみ、この新鮮なビールを提供するというスタイルをとっています。
この地ビールは新鮮なだけではなく、保存料が一切使われていないため雑味が少なく、「飲み過ぎても二日酔いしない」と言われているそうです。
特に、新鮮な黒ビールはその滑らかな舌触りとその高い栄養価から、昔からこの地域では「母乳の出が良くなるので、出産後の女性に最適」と言われて推奨されていたほどなんだそうです。(もちろんアルコールはあるので、妊婦さんは飲めません。)
<ホントに翌朝、二日酔い無しでした!>
もし、いつかプラハに行く機会があった際には、是非この新鮮な地ビールのお試しをお勧めしたいです。
旅行者の一見さんにとって、いきなり地下のビールバーに行くことは少し敷居が高いですが、実は地元ガイドによるビールツアーに参加すれば、気軽に簡単に何種類ものオリジナルビールの飲み比べできるのです。私が参加したツアーはバー三軒で6種類のビールをお試しした後、最後のお店で仲良くなったツアー参加者はガイドさんたちと別払いで更に飲み、かなり酔っぱらって帰りましたが、ビックリするほど翌朝はすっきりでした。(やってみました!笑)
さて、プラハのクリスマスマーケットの雰囲気は感じていただけたでしょうか?
今回はかなり建築関係だけではなく、クリスマス情報からも少し離れてしまいましたが、あまり知られていない情報なので書いてみました。私にとってプラハのクリスマーケットでの体験はかなり印象深かったです。(たくさんのつまみ食いと地ビールの味と共に…苦笑)
スペイン・オーストリア・チェコと、様々な欧州のクリスマスマーケットについて書いてみましたが、ささやかなクリスマスプレゼントとして少しでもいろんなアイディアに役立てば幸いです。
日本の12月24日・25日は普通の通常営業日になりますが、皆さまが良い時間を過ごされますように。
Merry Christmas!Feliz Navidad!
そして次回のブログでは、スペインでの「クリスマスのその後」の裏話もお話ししたいと思います。
また今後も、欧州ならではのエピソードや不動産関連・建築にかかわる情報をブログとメルマガで、引き続きレポートさせていただく予定です。
こちらのブログでは、今後写真なども多めに載せていきますので、ご興味がありましたら引き続きお立ち寄りください。
またメルマガとブログでお会いできればうれしいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。