地中海の小さな町から、こんにちは。

ガイアフィールドの、一番遠隔地からのリモート社員・森口と申します。

こちらのブログで、既にメルマガで書かせてもらった題材を少し掘り下げ書かせていただいています。

日本そして関東近郊の住宅事情やリフォーム、建築・不動産関連の周辺情報はもちろん、欧州の不動産事情やトレンドなども交えた、ガイアフィールドそして【ガイア通信】ならではのオリジナルな情報をお届けします。

 

メルマガでは早めに情報発信をさせていただいているので、よろしければ是非メルマガ登録もしていただけると嬉しいです。

 

-------------------------------------------

涙無くしては語れない…欧州・建築修繕エピソード

-------------------------------------------

 

「工事の進捗がとにかくのんびり」という事に触れましたが、日本に住んでいた頃を考えるとビックリ!というか本当に驚きを通り越して笑ってしまうことが「多々」起こるのが海外・・・。

今回のブログでは、海外で住居や建築関連の修繕に関しての”涙無くしては語れない”、私が実際に体験したエピソードをこちらでシェアしたいと思います。



<こんなきれいな街でも、至る所に難所が…>



■ ケース1 「水道が壊れました・・・」

 

ある日、大変なことが起こりました。我が家の水道が壊れたのです。

部屋内にある水道の元栓を「普通に」閉めた際、その元栓が壊れて水道管が破裂しました。小旅行に行く前に、ごく普通に元栓を閉めた8時間後ぐらいに起こりました。階下のご近所さんから「水漏れでは?」と連絡をもらい、取り急ぎその方にお願いして私たちの階のの大元の栓を締めてもらいました。ちなみに、元栓のあった8畳程度の台所が床上2cmの浸水しており、床置きしていた段ボール類が全壊でした。階下にはベランダへの水滴程度で済み、特に損害が無くほっとしましたが、その月の水道料金にちょっと影響が出て、少し震えました。

慌てて帰ってきて早々、すぐいろいろな業者さんに連絡をしたのですが、なかなか来てくれる業者さんがいない事態で焦りました。最終的にはご近所の人の知り合いの業者さんを紹介してもらい、やっと来てくれることになりました。

いざ、水道業者さんに見てもらうと、なんと元栓付近の素材がそんなに強くないプラスチック素材だったことが判明。(普通はその部位にありえない素材らしいです…)そして元栓を閉めた際の水圧に耐え切れなかった模様。更にうちの建物で、同様に他の階でも我が家と同じように水道の元栓が破裂している例が何件かあったことも、対応に当たったその水道業者さんから分かりました。(できれば事前に仕様として知りたかった、教えてほしかった…というのが正直な所。こういうことを完璧に伝え忘れてるのも、こちらならではらしいです。)

部品を取り寄せるのに一週間程度かかるとのことなので、とりあえず食事はペットボトルの水でなんとか対応、契約しているプールに毎日通ってシャワーを浴びることにしました。

そして待ちに待った一週間後、連絡すると「まだ部品が届かない」という事で、修理はまた一週間延期…。またペットボトルの家事とプールのシャワーで何とかやり過ごして、再びの二週間目。待望の部品が届き、無事修理完了。

ほっと一息ついた後、今回の件で不安を感じて改めて家財保険をきっちり見直して、再契約しました。

…実は後日、別の棟のお宅でもっと大規模の浸水事故が起こり、階下のお宅に多大な被害が及んだそうです。

 

<上の階の水漏れは、簡単に天井のペンキをはがしてしまうのです…>

 

■ ケース2 「給湯器が壊れました・・・」

 

さて、7月初夏のある日、給湯器が壊れたらしく、突然お湯が出なくなりました。

我が家の給湯器はボイラー式ですが、ある程度の水を貯めて沸かすスタイルのものです。(ヨーロッパの個人宅ではよくあるタイプで、バスタブにお湯を貯めるのはかなり時間がかかるものです。)

早速、ボイラーの修理業者さん数件に連絡をしましたが、やはりまたなかなか見つからず、今回は保険屋さんを通じて業者を紹介してもらいました。最初にいらした業者さんは、ボイラーを開けてからパッと見てちょいちょい触った後に、「これでお湯が出ます」と言ったのですが、その場ではお湯が出ませんでした。「お湯がまだ出ないのですが?」と伝えると、「あと1時間位待ってから出してもてほしい」とのことで帰られてしまいました。

もちろん、その1時間後もお湯は出なかったため、再び業者さんに連絡しましたが「行きました」という用紙に今回サインをしてしまったため、「二回目は、来月にならないとよこせない」とのことでした。

丁度暑くなりかけの頃だったため「まあ、水のシャワーでもいけるか」という事で、お湯無しで過ごしました。

その後、8月になってから再度業者さんに連絡すると「現在夏季休暇のため、伺える技術者がいない」とのことで、夏季休暇の終わった9月初旬に再度連絡したところ、「現在まだ一部が夏季休暇中で、あと二週間待って」とのことでした。

そろそろ水のシャワーがキツくなってきた頃なので、再び契約しているプールのシャワーに通ってで耐え忍んだ二週間後、やっと業者さんがやってきました。が、なんと前回と同じ技術さんでした。(苦笑)

不安を感じて、作業中はびっちり二人で張り付いて見守っていました。彼が、またボイラーを開けてまたちょいちょい触って閉めようとしたので、「前回それでお湯が出なかった」というのを伝えたところ、「部品の交換が必要です」とのことで、その場で部品の発注をしてくれました。(前回になぜしてくれなかったのだろう?と疑問が残ります・・・。)その部品が来るのは一週間程とのことだったので、再度一週間を耐えて、何とか部品が到着。無事交換を終えて、何とか給湯器からお湯が出るようになりました。気が付くと、もう10月になっていました。。。

 

■ ケース3 「天井が落ちてきました・・・」

 

私たちの住んでいる部屋の上の階に、新しい住人がやってきました。

こちらでは引っ越しの挨拶などの習慣は特になく、顔を合わせた際に「こんにちは。上に引っ越してきた者です」程度の自己紹介をするぐらいです。

今回の上階のご近所さんは、明るくておしゃべり好きな若い女性です。偶然階段を下りていく際に行き合い、軽くご挨拶しました。

ある日、私がシャワーを浴びている最中に、なんだか天井でザサッという物音がしたと思ったら、大量の水と共に天井を覆う薄い板がズレて大量の水が落ちてきたのでした。。。(まるで、懐かしいコメディの「たらい」が落ちてきたようなショックでした・・・)

 

<格子状の枠に、薄い板がハマっているのですが、これがズレて・・・>

 

慌てて服を着て、現状を写真で撮り、上階のドアを叩きました。「バスルームの天井が落ちてきたのですが・・・」と伝えたところ、彼女は大慌てで「業者と保険屋に電話する!」と言ってくれました。

とりあえず、天井の板を自分ではめた際に見たところ、上の階と我が家の天井の間で、かなりの水が流れてていた形跡がありました。

後日上の階の女性から、排水溝の掃除を自分でした際にパイプの連結部分を壊したらしく、業者さんに「ここは素人が触ると壊れます」と言われたんだそうです。(工事ミスではなく、上階の人がかなり激しく?棒か何かで突っついたせい?らしいです)

とのことで、彼女の保険屋さんから派遣された業者さんが来て、上階の故障部分に何かの補修をしてくれたのと、我が家のバスルームの天井の板を2枚ほど替えてくれました。

以降、私はシャワーを浴びる前には、特に上からの物音に耳を澄ます癖がつきました。

 

■ だんだん強い心に

 

もちろん、日本でもこのようなトラブルが多少はあると思いますが、即日や翌日に修理に来てくれたりという日本での便利で顧客優先の環境になれていた私は、何カ月も理由もわからず放置されてしまう状況に最初はびっくりしたり怒ったりしていました。

でもだんだんと慣れてくるもので、ご近所さんとの「ホント来ないよね~」という世間話にできるほどに強くなりました。

このような感じで、修繕業者さんとお家にまつわるエピソードは我が家に限らず、こちらではもう笑い話や苦労自慢のトピックとして語られるのが通常なのだそうです。(なので、こちらで親切な修理屋さんに会うと、ご近所の口コミだけでものすごくお仕事の受注ができます!)

このほかにも、別件の上階の水漏れ事件があと2件、お隣の親子喧嘩の余波を物理的(壁)に受けて修理が来た話…など実はまだまだ尽きません。

 

という事で、今回は欧州での修繕事情(というか私の実体験)について触れてみましたが、いかがでしたか?

日本にいると当然だと思われていることが、海外では全く違う状況だったり、そもそもの常識が違う?という事態に置かれることがあることをお判りいただけたでしょうか?最初はイライラしたりしてしまっていたのですが、このようにいろんな事態を経験するたびに、私もこちらの人同様に「ネタになるなあ~」という気持ちになってきました。(笑)

 

もし今後(あまりないことを願いますが)、理不尽なことに出会った際には「海外でこんなことがあった人もいたなあ…あれよりは酷くないか。(苦笑)」という視点で、どうか怒りやフラストレーションを和らげてみるのにお役立て頂ければ幸いです。私は、日本のサービスは、技術と対応共に確実に「世界一」だと本当に心から思っています。

 

また今後も、こちら独特のエピソードや不動産関連や建築にかかわる情報をこちらの「ガイア通信ブログ」と「ガイア通信(メルマガ)」で引き続きレポートさせていただく予定です。

こちらのブログでは、今後写真なども多めに載せていきますので、ご興味がありましたら引き続きお立ち寄りください。

またメルマガとブログでお会いできればうれしいです。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。